読み解くデザイン「WEBデザイナー」という括りって必要?

これからの人に向けて

2021.01.16

「WEBデザイナー」という括りって必要?

「WEBデザイナー」という肩書にする必要はあるのか?

奈良のデザイン事務所、パーキーパット・デザインズ代表の前田です。
今回は、少し業界に切り込むようなお話になりそうです。と大袈裟に盛り上げるつもりはありませんが、昨今おそらくデザイン系の人口で一番多いであろうWEBデザイナー。多くのが人がなろうとしていたりもしますが、WEBデザイナーという括りがとても不思議だなというところを考えていきます。

僕は「デザイナー」です

というのも僕は「WEBデザイナー」を名乗っていません。肩書を言うならば「デザイナー」としています(当サイトでは多分野の取り扱いをしているという意味でグラフィックデザイナー等の並びでWEBデザイナーとは載せています)。自分でも今の今まで自己紹介などの機会に「WEBデザイナー」と言ったことはありません。

でも僕は、WEBサイト(ホームページ)のお仕事も全然やっています。それこそデザインの仕事を始めた最初からです。おそらく、仕事の内容もWEBサイト制作に関して言えば「WEBデザイナー」と同じことをしています。違うことといえば、僕はWEBサイトの他にも、紙のデザイン物も看板もグッズもイベントブースも全方位型でデザインしているということですね。

そう思うと、「WEBデザイナー」という括りって何だろうと感じるんです。デザイナーの中にWEBデザイナーというカテゴリーがあるならば、その人はチラシのデザインはできないのでしょうか。逆にデザイナーと言っていたらWEBのデザインはできないのでしょうか。

もしですよ、紙媒体のデザインもできるのにWEBデザイナーと言っている人は、多大なる機会損失を生んでいる可能性もあるのではと、僕は危惧しています。

WEBデザイナーの定義が曖昧問題

実はこのWEBデザイナーという肩書の定義が曖昧なのもいろいろ関係しているのかなとは考察しています。大きく以下の3つのことを「WEBデザイナー」といっているのではないでしょうか。

  1. WEBサイトのデザイン(サイトのビジュアル制作)ができる
  2. WEBサイトのデザイン(サイトのビジュアル制作)ができる+コーディング(サイトがWEBブラウザで見れる形に実装する)ができる
  3. WEBサイトの構成や設計、工程の管理ができる+WEBサイトのデザイン(サイトのビジュアル制作)ができる+コーディング(サイトがWEBブラウザで見れる形に実装する)ができる

といった分類です。正確には「ディレクター」や「プロジェクトマネージャー」、「コーダー」などといったような分類ができるものなのですが、全部まとめてできる人がいます(僕もそうです)。お客様目線では「WEBサイトを作れる人」というのが「WEBデザイナー」だという認識の方が多いでしょうし、実際に作る側の人も区別していない場合もあります。(異論はもちろんあるでしょう)

こういった事象によって、(デザインすると言うよりは)WEBサイトを作れる人だから、今までの慣習に習って「WEBデザイナー」だという肩書の人もいるかもしれません。うーん、そうなると「WEBデザイナー」と名乗る人がいてもよいようにも感じますね。

ただし、一つ目の、「WEBサイトのデザイン(サイトのビジュアル制作)ができる」人は、WEBデザイナーだと名乗る必要性はないかもしれません。特化しているかもしれませんが、「この人はチラシは作れないのかな」なんてことを思われるかもしれません。

紙のデザインとWEBのデザインは違うのか

さて、そんなWEBサイトのビジュアル制作ができる人が、チラシやポスターなどのWEB以外の媒体のデザインはできないのでしょうか? もちろん個人差はあるでしょうけど、デザインという基本的考えや構築の思考は同じですから、もちろん他媒体も可能だと言いたいです。

もちろん、紙とWEBでは見せ方が違うので作られるデザインは変わってきますが、それは媒体の特色を知っているかという点なので、それをしっかり学べば問題ないはずです。大きな壁はないものなんです。どうでしょう、ますます「WEBデザイナー」という括りが不思議になってきました。

WEBデザイナーと言うことで、WEBサイト制作の案件を受けやすくしている一面

ここで、WEBデザイナーとした場合のメリットを挙げます。一般的には、今のデザイン業界、WEBサイト制作の案件の方が多いと言われています。なので「WEBデザイナー」だと言っていた方が、専門性があるように見えて、WEBサイト制作の案件が受けやすくなっている場合もあるのかなとも考えています。

そういった上手い見せ方ができている人は、WEBデザイナーだとした方が良いかもしれませんね。

これからは、WEBも紙もその他も区切ってデザインを考えるのはナンセンスかもしれない

要は誰がどう肩書を言おうと自由だ!ということになってしまうのですが、本当にその肩書でいくかの思考はあって然るべきだと僕は思います。何も考えず、WEBデザイナーだとしちゃうのはもったいないです。

これからは、デザインというちょっと難しくて曖昧な言葉が、さらにさらに幅が広がっていくのではないかなと予想しています。SNSという世界もかなり広がってきました。動画も一般的になってきました。いろいろなツールが山のように出てきています。紙だけWEBだけと言ってられなくなりました。

例えばWEBサイトを作るときに、ロゴがないからロゴも作らなきゃとか、WEBサイトの内容をパンフレットにも載せたいとか、名刺もついでに作れないかなどといったご相談もたくさんあります。これはデザイン物を制作すれば必ずと言っていいほどに起きる現象でしょう。そこで「WEBデザイナー」だけだとちょっと弱いようにも感じませんか?

グラフィックデザイン、WEBデザイン、プロダクトデザイン、パッケージデザイン…他にもいっぱいありますが、これらを区切ってしまうことがナンセンスになっていくかもしれません。それらをひっくるめて「デザイン」としないと通じない世界が来ているかもしれません。もしくはそうした世界にしないといけないかも。

まとめ:いろんな肩書があっていい。ただし思考を忘れずに

当デザイン事務所は、「全方位型」としています。紙もWEBもグッズもイベントもなんでもデザインは対応できるとしています。特化すべきとも言われている時代に、「なんでも作る」としている理由は、「デザイン」というカテゴリーに特化させているからです。

「デザイン」という外の業界から見れば間違いなく特化しているものを、しっかり受け入れていくのが当事務所としての方向性です。なのでやっぱり僕の肩書は「デザイナー」です。

今回は、おそらく人口が一番多いWEBデザイナーをクローズアップして取り上げましたが、デザイン系の肩書は他にもいろいろあります。もちろん、自身にあったものを付ければよいのですが、思考を忘れないでおいてほしいです。もしその肩書のせいで、やりたい仕事が回ってこない場合だってあります。考えることはとっても大切です。

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