奈良のデザイン事務所、パーキーパット・デザインズ代表の前田です。
今回は、「想像させる/想像してもらうって大事ですよね」ということを記していきます。どういうことかといいますと、何もわからないものに対して、お客様はお金を出しにくいので、想像してもらうことでそこを解決させるためにデザインってとても大事ですよねというまとめに持っていきたいと考えております。
というのも、なぜこのテーマにしたかというと、こんなことがあったからなんです。
家の近くにランチに行こうとしたんです。スマホでGoogleマップ検索してどこにしようかなと悩んで、ココにしようかなと洋食屋を選んだのですが、「でもどんなところかわからないなぁ。美味しいのかなぁ。店は綺麗なのかなぁ」と行く直前でやっぱり悩んでしまいました。
そして結局選んだのは、マクドナルドでした(笑)
なぜマクドナルドにしたかというと、あの味を知っていて、あの気軽に買う流れなどがわかっているから。これってとても重要じゃないかと気付いたんですよね。知ってることや想像できることって、とても安心してお金を出しやすいんですよね。この心理は、庶民として正直なところだなーって、僕個人の心理なんですけども。
よく知らない店に行くのなら、よく知っているマクドナルドに入る。この予想できる、想像できるってとても大事ではないでしょうか。そして、そこにデザインは役立てるんじゃないかと感じるのです。
マクドナルドは知ってるけど、よく知らないお店はいつまで経っても知らないまま…。じゃあずっと知らないお店には行けないじゃないか!ということになりますが、そこを解決するのが、デザインの力じゃないかなと考えます。
例えば、WEBサイト(ホームページ)はとてもよいツールですよね。どんなお店かがWEBサイトでわかれば想像できます。はたまたパンフレットやガイド本などの紙媒体で、料理や店舗写真などが載っていると想像ができます。
そういったデザイン物によって、どこのお店へ行こうかの判断は少なからずされるものですよね。
「WEBサイトや本を見て行く店を決める?前田は何を当たり前のことを書いているんだ」と思われたかもしれませんが、本題はココからです。
先述した、直前まで行こうか迷った洋食屋には、WEBサイト(ホームページ)がありました。そう、どんなお店かは見たんです。しかし選んだのはマクドナルドでした。
要因はそのWEBサイトでは「想像」できなかったんですよね。料理写真はありました。美味しそうでした。メニュー表もありました。ただし、どんなお店の雰囲気かがわからなかったのが、不安になり「失敗したくない」とマクドナルドを選んだのでした。僕ですね、店内が清潔かどうかってとても気にしちゃうんですよね。
そんな機会損失って結構どのお店や企業もあるんじゃないかなって思います。じゃあ載せれる情報すべてを載せればよいかというとそういうわけではなく、多すぎると今度は情報にたどり着かないということが起きます。ユーザーがすべてを読むとは思わない方がよいです。
大切なのは、掲載情報の取捨選択ということになってきます。お店の何を載せて来てもらいたいかを考え(例えば人気のメニューやわかりやすいお店の目印など)、お客様が何を知っておきたいかを予想する(例えば郊外なので駐車場の情報や、どんな層が来やすいかなど)こと、それがデザインなんです。
お客様が想像できる材料を提供すること、そこにデザインは大いに役立ちます。
ここで安直にWEBサイトを作ろうとなるのも実は100点の良い選択とも言えないときもあります。お店の系統や立地などで、インターネット経由で調べる人が少ないかもしれません。それなら、街の情報誌などに載せたりチラシを配ったり、来てもらった人から広めてもらうためのショップカードを置いたりして、お店のことを知ってもらう方が有効な場合もあります。(それでも簡易的なWEBサイトはあってもよいですが…)
どんなルートでお客様がお店を知ってもらうかの設計もデザインといえます。ここの懸念材料をしっかり考察することは無駄になることはありません。どんな媒体でお客様が想像してくれるか?それを考えぬくと、良い成果が待っていそうですね。
お店のことをしってもらうには、WEBサイトやチラシなどのデザインはとても役立つという、当たり前の話から、さらに深く考えていき、何をどれで見せるかを追求していくことで成果が出てきます。
もったいない機会損失をできるだけ減らしていけるよう、デザインが役立てるのではないでしょうか。
美味しいランチを探しては悩むより、スッキリ決めたいですもんね!