読み解くデザイン特化させるとはどういうことか?

デザイン×ビジネス

2021.01.19

特化させるとはどういうことか?

間違った特化のさせ方をしていませんか?

奈良のデザイン事務所、パーキーパット・デザインズ代表の前田です。
今回は、「特化」について考えていきます。(昔からあったけど)数年前くらいから、特化させるビジネス戦術というのがよく出てきました。

特化させる手法でお客様にわかりやすく

特化型ビジネス(特化型事業)として、自社内でブランドを分けたり(例えばトヨタであれば高級車ブランドのレクサス)、ターゲットを明確にして事業を展開させていったり(例えば高級志向のベンツとスポーティーさのBMW)と、そのわかりやすさのある棲み分けで成功を収めている企業も多く見られます。

そしてデザイン面でも特化させることで効果を出す試みもたくさん行われています。商品やサービスを売り出すならコンテンツ毎に「特化サイト」を作って見せた方が効果的であったり、近隣地域に特化させてポスティングチラシを撒いたりといろいろな手法を生み出すヒントになっています。

デザイナーを特化させて、ロゴデザイナーやLP(ランディングページ)デザイナーなどを肩書にする人も最近増えていますね。

間違った「特化させる」ことへの認識

大企業が行っている特化事業はとてもわかりやすく、なるほどなと受け入れることができるのですが、中小企業や個人事業主レベルになると、「特化させる」ことへの認識が少しズレてしまっているケースも見受けられます。

その間違いな点で多いのが、「特化=専門家/プロフェッショナル」という見せ方のズレです。

中小企業で街にありそうな車の修理工場を例にしてみますと、「壊れた車を、熟練のメカニックが直します!」と謳っていたらどうでしょう。ベテラン揃いの詳しいメカニックばかりが在籍している修理工場という特化の仕方でしょう。それで「お、それなら信頼できる!」となる人もいるかもしれませんが、ユーザーからすれば、直す人がどんな人でも車がちゃんと直ってくれればOKという心理ではないでしょうか。

むしろ、技術的なところはプロであるなら担保されていて当たり前なんですよね。熟練かどうかも気にはなるでしょうけど、ちゃんとしたものができていて当然。要は当たり前のことを謳っているだけで、特化しているとは言えないのです。

特化間違いのズレを直してみます

特化しているとは言えない「壊れた車を、熟練のメカニックが直します!」を、ズレを調整して変えてみます。(例ですので、現実的にどうかというのは置いときましょう)

「壊れた車を、熟練のメカニックが直します!」

「壊れた車を、熟練のメカニックがあなた好みのカスタマイズ修理をしてくれます!

これでいかがでしょう、特化された価値が出てきたでしょうか。

お客様のいる場所が、「ちゃんと車を直してくれる」という当たり前のフィールドから、「自分好みにカスタマイズできる修理屋さん」という絞られた特別のフィールドに変わりました。もしかしたら業務内容は同じかもしれませんが、お客様に伝わるものは全く別になってきます。「それならここにしようかな」と選ぶ人もいるかもしれません。

「特化させる」とは、お客様が選びやすくするためのもの

以上のような変化で、何が起こったかといいますと、お客様がお店を選びやすくなったんですよね。カスタマイズできるという特化性に惹かれて、他の修理工場とは違う印象を受けることができます。プロであることは当たり前+お客様にとっての発見が特化へと繋がります。

大切なのは、お客様側目線で考えることですよね。自社ではこれができます!ということではなくて、お客様にこれを提供できます!という点で考えると答えが出てきやすくなります。あるところでは、当日修理&受け渡し!などとスピードに特化(変換すると、お客様は直った車に早く乗ってもらえます)させても構いません。特化させるということは、お客様が選びやすく、入りやすくするためのものなのです。

そう、ここで気づいていただきたいのは、今までやっている業務内容をそこまで変更させる必要がなくてもできる場合もあることです。今あるものから、伝え方や売る場所などを明確にしたのです。もしかしたら、売れるためのテコ入れのヒントが特化させる思考によって生まれる可能性もあります。伝えるという点から、こういう考えも実はデザインの領域だったりもします。

まとめ:特化させることは、専門性ではなく、お客様の意思決定への働きかけ

以上、「特化させる」ということについて考えました。特化とは、専門性を見せることではなく、他社とは違うお客様への提供を考えることです。それにより、選びやすくなり、お客様の意思決定への働きかけができます。もし、それで選ばれなかったら次の手を考える良い機会にもなりますね。

そう思うと、最近増えた「ロゴデザイナー」という肩書だけじゃ不足しているようにも感じますよね。正直一般的なデザイナーでもロゴは作れます。お客様はロゴに何を求めるでしょうか。そういった思考が、成果へと繋がります。

特化させることについて、ちょっとしたことで構いません。伝え方を変えるだけでいろいろヒントが出てくるかもしれません。そのときは、伝えるプロであるデザイナーの力もぜひ頼ってください。

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